上篠崎のスーパー堤防事業は本当に治水対策になるの?

江戸川の堤防天端から上篠崎地区を見る

17日(金) 上篠崎に予定されているスーパー堤防と一体化されたまちづくり事業の現場を視察しました。まちづくり事務所で説明をお聞きした後、どこがどう変わっていくのか、実際に住宅街を歩いてみました。この地区では国のスーパー堤防(高規格堤防)事業、都立篠崎公園の高台化、道路事業、区画整理事業、緑地整備事業、合わせて5つもの事業が同時に進行しています。

今回視察したのは、区画整理事業と道路事業の関係するところです。

浅間神社正面から

浅間神社は、この事業が始まる時に、特別緑地保全地区に指定され、盛り土の対象区域から除外されました。こんなに江戸川のそばにあり、周囲がスーパー堤防事業で盛り土されてしまうと、神社の境内は窪地になってしまいます。神社と道路を挟んでいる住宅街は盛り土されることになっているからです。さらにその住宅街の奥に予定されている補助288号線も盛り土された上にできるはずですが、江戸川に沿った部分は、ボックスカルパートと言ってスーパー堤防内にトンネルをつくって道路を通すことになっているのです。さらに補助288号の南側にあたる篠崎1丁目は今回の事業計画からは外れているので盛り土の対象外区域です。

あちこちに凹凸のある宅地と道路になりかねない事業です。スーパー堤防は越水で壊れない堤防だという謳い文句ですが、こんなにデコボコでは、越水してきた水はどんどん低いところに流れて、孤立する住宅や水没する住宅などを新たに作ってしまうことにならないのか、素朴な疑問が湧きました。

区は、北小岩18班地区のまちづくりのときには、事業後のまち並みを模型で示してくれました。この事業でも、住民の方々に、視覚でわかる模型を示すべきだと考えます。