「全国市民政治ネットワーク・全国交流集会」報告~北海道から

全国市民政治ネットワーク・全国交流集会が、11月23~24日、小雪の舞う札幌市で行われました。私たちのネットワークは、福岡県、熊本県、神奈川県、千葉県、埼玉県、長野県、茨城県、北海道、東京都と広がり、2年ごとにそれぞれの活動を共有し、さらなる活動へと繋げています。 

今回の集会では110人のメンバーが参加し、初日は、宮本太郎さん(北海道大学大学院法学研究教授)の「排除しない社会へ 生活保障の再構築」について講演していただきました。セーフティネットの再編、かさ上げ所得など補完型所得保障をすすめ、女性や若年層の就労支援によって労働生産性を上げることが重要であること。大人になって支援をすすめるより、小さなうちからの支援が効果的であるという、教育的投資に対する能力開発面のリターンなどのお話で、貧困、雇用、社会保障、教育の問題解決方法を示していただきました。今はこれらを実行する政治が一番問題ですが、若者の未来を案じる者として、少し希望が持てた気がしました。 

2日目は、4分科会に分かれ、Ⅰ)現場から政策をつくる Ⅱ)脱原発に向けて Ⅲ)組織を元気に Ⅳ)市民参加で議会改革 をテーマに各ネットワークより活動報告がありました。 

私は第Ⅱ分科会に参加し、弁護士の山本行雄さんによる「放射能汚染防止法制定」について、学習しました。現在は、放射能汚染を防止する法律がなく、子どもたちを放射能の被爆から守り脱原発を実現するため、市民発議の「放射能汚染防止法」制定に向け、放射能の有害性や現在の法制度について詳しくお話いただきました。各議会で意見書を提出した北海道市民ネットワークの活動の報告があり、東京都で行った「原発都民投票条例」に続く大きな運動への可能性を感じました。 

他の分科会の興味深い活動報告は全体会で共有し、参加者一同で全国交流集会アピールを行い無事終了しました。

まずは、都知事選、衆議院選、そして来夏は都議選、参議院選と選挙が続きますが、市民が元気になる政策と市民の行動で政治を変えていくことが、混沌としている社会を元気にしていく活力になると実感しました。 

~北の国のエネルギー事情~

「市民政治を拡げよう!」 ネットワーク運動の仲間が2年に一度集結。

私は、10月に北海道に引っ越しましたが、江戸川ネットのメンバーとして今回の集会に参加しました。

北海道は、夏よりも冬の電力消費が多くなり、7.3%の節電が呼びかけられています。私の暮らしている砂川市には、予備的な火力発電所がありますが、現在隣接している歌志内市の露天掘りの石炭が大量に運ばれ、フル稼働しています。毎日、大型ダンプカーが約400台、国道を往来しています。

寒い冬が始まったばかりの北海道に初めて暮らす者として、省エネとエネルギーの選択は大きな課題です。脱原発に向けて、北海道から何ができるか実感をもってこれからも報告したいと思います。

江戸川・生活者ネットワーク副代表、運営委員 ・ 染谷 益美