いのちを守ろう! 9条を守ろう! 第2回憲法改悪を許さない 東京東部大集会 4月26日(金)開催

「新たな戦前」にストップをかけるために市民が手をつなぎ、憲法改悪を許さず「戦争をさせない」ための大きなうねりを作るよう、大勢の人が集まりました。

  • 憲法集会チラシ

    「新たな戦前」のストーリー

田中優子さんの講演のタイトルは「『新たな戦前』にストップ 憲法改悪を許さない」だ。新たな戦前の始まりは、1949年GHQが占領政策の大転換が行われたことだ。翌年には警察予備軍が設置され、のちに自衛隊となる。1952年公職追放解除となった岸信介が「自主憲法制定」「自主軍備確立」「自主外交展開」を政治目標にした。自民党は憲法改正を目標にしている。2020年日本学術会議会員任命拒否があった。戦争準備のためには気に入らない学者をいないようにするという。2022年国家安全保障戦略(安保3文書)が閣議決定された。平和だなんて言っていられない、着々と戦争が可能な動きが行われているようだ。

  • 国家安全保障戦略・安保3文書の中身

2022年には、「国家安全保障戦略・安保3文書」が閣議決定された。この内容は、「相手からミサイルによる攻撃がなされた場合、ミサイル防衛により飛来するミサイルを防ぎつつ、相手からの更なる武力攻撃を防ぐために、我が国から有効な反撃を相手に加える能力、すなわち反撃能力を保有する必要がある」=攻撃能力 「安全保障上意義が高い防衛装備移転や国際共同開発を幅広い分野で円滑に行うため、防衛装備移転三原則や運用指針を始めとする制度の見直しについて検討する」「官民と一体となって防衛装備を進める」=武器輸出 「2023年度から2027年度までの5年間における本計画の実施に必要な防衛力整備の水準に係る金額が43兆円程度とする」←これから私たちが払うのだ。

  • 2024年の動き

・呉と横須賀が空母の寄港地となる ・アメリカの飛行機が「かが」に着艦 ・鹿児島、沖縄、台湾まで次々と基地が建設され、地対艦ミサイルが配備され要塞化されている。 ・400発のトマホークを1700億円で買う。イージス艦などに搭載すると1600キロをカバーでき中国がすっぽり入る。 ・イージス艦1隻 1500億円 維持費が1隻100億円超。全8席所有。空母を機能化するために増やす計画。イージスシステムはアメリカしかメンテナンスが出来ない。アメリカは、軍事でしか世界を支配できなくなった。日米一体化の象徴。 ・2024.3.26 国家安全保障会議(NSC)で武器輸出を制限している防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、英伊両国と国際共同開発中の次期戦闘機(殺傷能力のある武器)の第三国への輸出を解禁した。

  • 憲法改正されないから良いというものではない

憲法を変えなくても解釈によって以下のような動きを作っている。憲法は、その時代が理想とする「社会像」を表現しているとし、現行憲法は、「個人」「人権」とその「普遍的価値」を述べ、人間がめざすべき未来を示している。2012年に発表した自民党憲法改正草案(自民党のHPで公開)を見ると前文に自民党の社会像が書かれている。

  • 現行憲法が大切にしていること

現行憲法が大切にしていることは、第十三条にあるように「すべて国民は、個人として尊重される」と人権は個人についているので「個人」を大切にしているが、自民党案は「人」として尊重されるとある。また、基本的人権第十一条「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる」としている。自民党案は第十一条 「国民は、すべての基本的人権を享有する。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利である」とあり、これは「天賦人権説」を否定するものだ。

  • 天賦人権説

天賦人権説とは、人は生まれながらにして、自由平等で幸福を追求する権利等の基本的人権を、国家以前の権利として有するという説。現行憲法第九十七条 「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」自民党案はこの条文は削除されている。

  • 現行憲法

第九条の現行憲法の内容はよく知られている通り、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際秩序を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」②前項の目的を達するため陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

  • 自民党案

自民党案は、第九条 「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない。2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」そして第九条の二に国防軍を追加し2-5まで国防軍の記述が続く。

他の条文にも言及されているが、ここでは省略し、ぜひ皆さんで確認していただきたいと思います。

田中優子さんは、憲法を改悪されないから良いとことにはならないとし、今アメリカが進めている、統合全領域指揮統制(JADC2)に日本がどのような姿勢、対応をするのかたいへん憂慮されていました、今後の動向に注視しなければと思います。