東京・生活者ネットワーク 都議会議員選挙に3名の擁立を決定! 「スタート集会」報告

東京・生活者ネットワークは、7月4日(日)投票の東京都議会議員選挙小松久子(杉並区)、関口江利子(世田谷区)、岩永やす代(北多摩第二 国分寺市・国立市)の3名の擁立を決定しました。

5月1日(日)オンライン併用でスタート集会と公認記者会見が開催されました。

 

いまこそ東京を生活のまちに! -必要なのは住まいと職、 医療・介護・教育の充実ですー

 

基調講演ではパネリストとして 浅倉むつ子さん(東京都立大、 早稲田大学名誉教授)、進藤久美子さん(東洋英和女子学院大特任教授)、竹信美恵子さん(和光大根伊代教授)、中北浩爾さん(一橋大学大学院教授) (五十音順)に 「ジェンダー主流化とは何か」をテーマに話していただきました。

「ジェンダー主流化」と聞いて、「なんのこっちゃ?」と思われる方も多いのではないかと思いますが、パネリストの方々のお話の報告です。

 

進藤久美子さん

「ジェンダー平等」は政治の閉塞感を打破するために必要なものだが、有権者がどう受け取るか?という現状への疑問を挙げ、「多様化」「持続可能」もめざしているところは同じであることの理解が必要。また、世界では130か国が採用している「クォータ制」を、日本と同様採用していないアメリカで、なぜ女性議員が増えたのか。世襲が多い日本と異なる地方における「人的資源」の豊富さ・「政治資金」において供託金がなく女性候補にのみ資金を与える政治資金団体の存在・メディアが取り上げる人権侵害が重要になってきた「政争取組」の3点から説明。

 

竹信美恵子さん

雇用不平等の観点からのジェンダーの問題に言及。男女の問題に加えて同性同士のなかでも起きている貧困格差は、最近男女格差は認識されてきたが、富の分配の観点はまだ。非正規雇用の4人に3人は女性、非正規雇用の4割は1人親である現実について、これまでは非正規で仕事をするほかに日雇い的な仕事があって何とか生き延びてきていたものが、新型コロナウイルスの影響でコマ切れでの雇用すらなくなってきた。学校が一斉休校した昨年は、収入がなくなっても子育てはしなければならないという状況だった。公的住まいの制度がない日本では、女性は守られているという認識でセーフティネットをつくってこなかったことを指摘。

 

中北浩爾さん

ご自身が夫婦別姓を実践してきたが、病気で断念せざるを得なかったことからの実体験談。1996年、政府の法制審議会が選択的夫婦別姓制度の導入を提言する答申を出したので、いずれは変革するという認識だったが、まったく改革されてこなかった。生命保険や相続の問題はあるにせよ、別姓で家庭が壊れるなどということはないし、自分の子どもたちも気にしなかった。夫婦別姓に関しては、一般社会の方が、寛容であるにも関わらず、骨髄が関係する重い病気にかかったせいで、病状や手術の説明は親族のみしか受けることができないし、配偶者が別姓で仕事をしていることとの説明も、法的根拠がなく難しいことから、事実婚を断念。国が変えてくれればなんの問題もないこと。与党は、党としてのアイデンティティを確保するためにこだわっている。

 

浅倉むつ子さん

女性差別撤廃条約運動を1985年に批准した日本で、条約が国内でどれだけ実現しているかの観点から、「選択議定書」の批准を求めて活動している。この「選択議定書」に批准しない理由として政府は、日本の法制度が侵されるからという。しかし現在114か国が批准しているなかで法制度に支障をきたしている国はない。「選択議定書」が批准されると、国連に直接訴えることができ、国連は実態調査をすることができる。条約で判例が出せないため法が変わらない限り、司法の場で申し立てが活かされることはないのが現状。これを打破し、ジェンダー平等を実現しようと活動。

 

SDGsの目標5に「ジェンダー平等を実現しよう」が掲げられ、このことばを目にする機会が増えました。もともと「女性、男性は〇〇であるべき」というこれまでの性に基づく価値観が無意識のうちに偏見や不平等を生み出してきました。残念ながら、前総理や現財務大臣の失言などジェンダーに絡んだ失言の例は多々あります。性別による社会的な役割ではなく、その人その人の判断で選択できる社会にすることが重要です。生活者ネットワークは、身近な地域からの変革をめざします。

 

東京・生活者ネットワーク 都議選政策は こちら

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