船堀小学校学校改築中断、新たな事業者選定へ~補正予算審査で江戸川ネットが委員外発言①
12月4日、船堀小学校の改築事業を行っている、株式会社伊勢崎組(西葛西)について、事業継続が不可能な状況に陥っているとの第一報が江戸川区に入り、区は事業者と直接面談の上、事実を確認。翌5日、事業続行不能届を受理し、新たな事業者選定を行うこととなりました。これに先立ち、補正予算を組む必要があることから、昨日の区議会最終日に急きょ、5億円の補正予算案が提出され、総務委員会での審査となりました。江戸川ネットは総務委員会には所属していませんが、ただすべき点があることから、新村いく子が委員外発言を行いました。以下、ご報告します。
① 事業を伊勢崎組に発注したあとの進行管理について担当していた部署はどこか。どの程度の頻度で現地に行き、その報告はどの範囲で共有されていたのか。
新村都市開発部長)大きな意味での管理は総務部用地経理課だが、現場での管理は都市開発部学校建築技術課が行っている。設計会社、水道や電気の工事会社とともに週1回、事業進捗についての確認も含め、定例会議を行っている。報告などは総務部用地経理課、都市開発部の学校建築技術課、教育委員会学校施設担当課で共有している。
② 江戸川区の公共調達基本条例の特長として、第三者機関の設置がある。特に今回のような場合、第5章に規定された江戸川区公共調達監視委員会の役割が重要と考えるが、本件について、監視委員会はどのように機能したのか。監視委員会に調査依頼すべきだったのではないか。
石田総務部長)重要な機関だが、この事業者は他の民間の工事も行っており、このことをもってそういうことはしていない。
*ネット質問の前に、民主・みんな・維新の委員の質問に対し「一社入札など他の件では活用している」と答弁 。
③ 公共工事については、人手不足や予定価格の折り合いがつかないなど、他の地域でも入札の不調が相次いでいる。補正の5億円を組むにあたり、もうひとつの第三者機関である、公共調達審査会は開いたのか。
山崎副区長)時間のいとまがなく、区が決断した。委員には連絡した。
意見)公共事業の環境が厳しさを増す中、学校改築は今後も続くこと。事業者責任はもちろんだが、区の責任もきわめて重い。区としての進行管理をしっかりと行うこと、そして、第三者機関をつくった意味を改めて確認し、実効性を確保する必要がある。今後システムの再検討も必要だ。
進行管理の定例会は当初月1回との答弁でしたが、あとで週1回と訂正されました。それほどの頻度で行われていながら、この間何も気づくことがなかったなど、進行管理とはほど遠い会議としか言えません。また、公共調達監視委員会には、強力な調査権限と区長に対する進言等の権限が与えられており、まさに今回のようなケースでは、区が早い段階で監視委員会に調査を依頼すべきでした。②の質問への答弁は、公共調達審査会と混同した答弁と言えます。公共調達審査会は事業者選定のための機関。今回の価格設定についても、その妥当性などを諮るべきです。せっかくの第三者機関がこれでは絵に描いた餅です。