講師の鈴木篤弁護士(江戸川法律事務所)は「憲法といえば『平和』だと思うだろうが、すべての土台にあるのは基本的人権。人権が尊重されれば、武力の行使などは起こりえず、自ずと話し合いによる平和的な解決になる。」と話されました。
自民党の「新憲法草案」を現憲法と対比させ、最も尊重されるべき基本的人権が「公益および公の秩序」の下に置かれる、海外派兵が本来任務のひとつになる、憲法改正手続き要件の安易化など、改正への動向の中での懸念事項を丁寧に解説していただきました。改憲問題が9条問題のみに矮小化されている現状は、教育基本法改悪が愛国心問題に矮小化され、教育の不当支配という重要条項の変更が隠されてしまったことに似ていると警鐘も。
国家を縛るはずの憲法が国民を縛る憲法になり、与野党とも改憲の姿勢であることに対して、主権者である私たちひとりひとりが、声を上げていかなければならないと考えます。