新たに始まる「産科医療補償制度」

2008年12月5日 18時48分 | カテゴリー: トピックス

現在、国民健康保険や社会保険から支払われる出産一時金は一律35万円ですが、これを38万円に引き上げる条例が、今江戸川区議会に議案として上程され可決しました。
2009年1月から始まる「産科医療補償制度」(無過失補償制度)の開始に合わせた措置として実施されるものです。同制度は、出産時に医師に過失があるなしにかかわらず、医療事故による脳性まひの子どもの出産に対して、妊産婦に3000万円の補償金を支払うものです。6社の民間保険会社が請負うことになっており、保険会社と病院との契約には財団法人日本医療機能評価機構が間に入ります。保険料として病院が保険会社に支払う金額は3万円です。
この制度が始まると、病院が妊産婦側に請求する医療費に3万円を上乗せして請求されるとの予測から、出産一時金に3万円を加えて38万円が支払われることになりました。しかし、国民健康保険の加入者の場合は、病院がこの保険に入っているいないにかかわらず38万円が一時金として支払われ、社会保険の加入者の場合は、病院がこの制度に加入していなければ35万円の支払いになります。
お産に関しては、さまざまなリスクがあり分娩時の事故も多く聞かれるところです。そこで、妊産婦や医者がそれらのリスクから少しでも回避できる制度として必要なものだとの判断からこの議案には賛成しました。しかし、いくつかの矛盾や疑問点があるということも押えて、今後の運営状況を確認していく必要があると考えています。

制度の矛盾と問題点だと思われること
●通常分娩のみが対象になっている。
2000グラム未満の未熟児の場合は、脳性まひの確立が高くなり、その原因は出産時に起きるものではなく妊娠中からのものが多いという理由からです。通常分娩であれが、4%くらいの確立だということですが、それにしては保険料が高額ではないでしょうか。
●医療保障制度の運営状況については民間会社が入っており不透明になるのではないか。
区としては関与できない部分であるということで、不透明と言われても対応が不可能であるとのことでした。しかし、税金の投入もある制度なので、チェックしていく必要があると考えます。
●唐突な提案という印象は否めませんし、妊娠中の方への説明にもばらつきがあるようで、疑問に思っている人も少なくありません。病院からの説明内容も、区としてきちんと把握すべきことだと考えます。

※この件に関してはみなさんからのご意見をお寄せいただきたいと考えています。