「葛西臨海水族園の建て替えで一体どうなるの?」

現在の臨海水族園

2023年7月20日(木)、葛西臨海水族の現状と新水族園の整備予定地を視察しました。

生活者ネットワークの岩永やす代都議を通して、建設局公園緑地部 江口再生計画担当課長、村上課長代理、葛西臨海水族園杉野副園長から説明を受けることができました。当日の参加は、生活者ネットワークの葛飾区議、練馬区議、伊藤ひとみ、本西光枝江戸川区議、一般の参加者と江戸川ネットのメンバー合わせて10名でした。

最初に、葛西臨海水族園の現状と課題を説明していただきました。展示生物を見学するだけでは気づけないこともお話いただいたのでその中で

繁殖賞のプレート

3点ほど紹介すると、ベビーカーに乗ったままのお子さんとご家族が乗れるエレベーターで2階へ行くと授乳室がバックヤードに後付けで設けられていました。この先にある情報資料室の壁にはウミガラスやハガツオ、チャガラなど52回の繁殖賞を目にすることが出来、希少生物種繁殖のための各種試験に取り組んでいることがわかりました。この数は水族園では最多です。また、葛西臨海水族園の水槽の水は東京湾の水は淡水と海水が混在する汽水等で使えないので、八丈島沖の海水をろ過して使用し、大事に使っているそうです。

一方、課題は、海水を使うために錆などの影響も含めた施設全般にわたって老朽化、そしてバリアフリー基準等に適合していない箇所があるとのことです。一般的には水族園は30年ほどで建て替えが行われるとのことですが、リニューアル計画中の新水族園の開園予定は、2028(令和10)年3月だそうです。

予定地の広場にて説明を聞く

続いて、新水族園の予定地を案内していただきました。場所は、現在の水族園の出入り口正面に水が流れている塀の反対側で、今は大きく平らで空き地になっています。新水族園は運営形態が今までと違ってPFI,民間活用方式です。開かれた施設をめざして、例えば、レストランは、水族園に入園していない人でも利用できるようになるそうです。

計画では、水族園の敷地内にあり、園とは別の建物になっている「淡水生物館」を取り壊して跡地に建てる新施設内に水族館の機能を移すという内容です。ネット上で一部広まった「1,400本伐採される」「伐採された跡地に太陽光パネルが敷き詰められる」などもあり、視察者から多くの質問が出された内容を報告します。

淡水生物館の環境を創造するのに10年かかったそう

Q&A

視察者:新施設を作るのにここの中で何本に影響してくるのか?

課長:まだ、設計の段階なのでわからない。

視察者:ネットなどで一部書かれている1,400本の樹木の伐採というのは本当か?

課長:基本は移植する。樹木医による移植。「共生の杜」を整備するために活用する計画。

視察者:新施設は、ZEBreadyをめざしているとのこと、完成予想図を見ると新水族園の屋上と新施設の端に太陽光パネルが見える。このエリアは人が入れるような場所か?

課長:人が行き来するエリアとして考えている。

視察者:人が周りを見た時に台の上に太陽光パネルが乗っているものだと目線にかかり、眺望の妨げになるが、どんな風にパネルを設置するのか?

課長:台の上ではなく平置きにするタイプ。

視察者:鳥類園も近くにあり、太陽光パネルは鳥への影響があるのでは?

課長:どういう影響があるかはわからない。影響を抑えるためにも斜めに置くのではなく平置きを予定している。鳥類園に影響しないようにはする。

視察者:葛西臨海公園隣の沿岸部に太陽光発電をしているところがあるのは知っているが、塩害があるのではと心配する声がある。どのお考えか。

課長:塗装で対応する。

視察者:パブコメを募集する予定は?

課長:予定はない。機会を設けるように考える。意見を聞く機会を検討している。

視察者:今回ネット上で誤った情報が流れたのは広報の出し方が下手だったからだと思う。広報の出し方を考えた方がいいのでは?

課長:私も驚いている。広報の在り方など、考えていきたい。

視察者:旧建物はどのように活用するのか?

課長:令和3年に方針は決まっている。環境を学べる施設にしたいが具体的にはまだ。