23区初のマイクロ水力発電施設! 江東区 クローバー橋にて
3.11の東日本大震災とその後の原発事故を経て、日本のエネルギー需給の議論が活発に行われ、地球温暖化防止対策や低炭素社会の構築を目指して、全国の自治体が再生可能エネルギーによる発電に取り組んでいます。お隣にある江東区では推移の異なる地盤を利用した水力発電を行っています。 5月10日に、この取り組みを視察、職員の方々にお話を伺いました。
江東区の横十間川と小名木川にかかるクローバー橋の真下にマイクロ水力発電施設が設置されています。このマイクロ水力発電施設の導入は、2012年の職員提案から事業化されました。その目的は、①発電の状況を実際に見られる環境学習施設 ②「水彩都市・江東」を象徴する新たな観光資源をつくる事だったそうです。
① の環境学習については、全小学校で実施、中学生は理科クラブなどの一部で実施とのこと。(ただいつでも見られる環境なので、把握出来ていないところでも効果はあるとのこと)
② 観光資源としては、クローバー橋からはスカイツリーが大きく見える場所にある上、横十間川が親水公園として整備されており、双眼鏡も備えてあるのでマイクロ水力発電機器を大きく、近くに見る事ができます。
発電量は、月平均約600kWhで、太陽光による発電と異なり、雨などで発電量が減ることはないものの、量は多くないので売電はせず、マイクロ水力発電の表示モニターや夜間、近くのLED照明に使うとのことでした。
PRについてはHP、パンフレットなどに載せており、区民の憩いの場よなっているほか、議員視察や外国の方も訪れるそうです。
江東区で使われているマイクロ水力発電機器は、集水板とクロスフロー水車で効率よく水の流れを集め発電することができており、集水板は、大雨の時には水量をうまく逃がすようになっているうえ、ごみ対策にも役に立っており、ごみをうまく取り除く役目もしているそうです。
小水力発電は、再生可能エネルギーの構成比率が高い現状がありながら、件数としては増えていない状況のようです。これまでも、再生可能エネルギーに関しては、地域の会館などでの発電や塩沢荘、穂高荘など、区外の施設での太陽光発電や、設置や運営をまかなうための市民ファンド事業などの提案をしてきました。自然エネルギーへのシフトは生活者ネットワークの政策の柱のひとつです。今後も、江戸川区でできる地産地消の自然エネルギーのしくみについての提案を続けていきたいと考えています。
環境部会長 原田真佐子