平和を祈る音楽が響きました。   ~ 「江戸川 平和祈念コンサート」にて ~

 11月29日「第11回 平和祈念コンサート」が東部フレンドホールで開かれました。このコンサートは長年にわたり、被爆体験を通して平和の尊さを語り続けてきた「親江会」と地域の有志が実行委員会をつくり、平和運動をさらに広げるために行っています。江戸川・生活者ネットワークも第1回からこのコンサートのメンバーとして活動しています。

 戦後70年の節目の年にふさわしいものにしたいと言う気持ちが実行委員会のメンバーの心にあったと思います。結果はその通りになりました。とても素敵なコンサートでした。

  第1部は詩人の石川逸子さん、トマトの会の方、地元の小学6年生の朗読が江戸川演奏家協会のメンバーの演奏と交互に行われました。朗読を聴いた方々からは、詩は目で読むより、人の声で聞く方が心に入ってくると実感されたとおっしゃっていましたが、演奏をしていた方々も朗読を聞いた後、すぐ平常心で演奏することが難しかったと話しておられた方もいました。

 石川逸子さんの詩は、「げんしばくだん」「骨のうた」「トモちゃん」など12編、演奏も詩に合わせて、「さとうきび畑」や「精霊流し」など、石川さんと実行委員会が話し合いながら、選曲しました。

 第2部は、10名を超す力量ある若手演奏家協会の方々の素敵な演奏でした。曲目もビゼーやバッハなど、心が穏やかになるようなものばかりでホールいっぱいに広がりました。

 第3部では会場の方も参加し、みんなで一緒に平和への思いをこめて「青い空は」と「花は咲く」を歌って終わりました。

  会の後の反省会では、実行委員のほかに演奏家の方々、朗読してくださった方々など、多くの人が良い経験ができ感謝していますと話されました。安保関連法や特別秘密保護法の成立など、今は戦後70年というより、まるで戦前の状況のように思えます。これからも、若い人たちに戦争の悲惨さ、原爆のことを伝えていかなければならないと思いを新たにしました。

岡﨑 澄子