2009年第4回定例会一般質問報告

11月26日から12月8日までの予定で、議会が開催されています。
12月1日、新村いく子が、本会議の質問に立ちました。今回の質問は、「学校選択制」と「農業振興・農地保全」についてです。
●学校選択制について
 江戸川区の学校選択制は、2004年4月から中学校が、翌年から小学校が始まりました。当初の目的は、「保護者と学校の新しい関係づくり」、「学校の活性化と特色づくり」、「地域の活性化と新しい地域づくり」です。まずは、この目的にそった検証が必要だと考えます。また、この間、さまざまな状況や課題が明らかになる中、江戸川ネットにも、多くの意見が寄せられています。
今年の状況について、通学区域外の学校を選択した子どもの割合は、小学校12.5%、中学校26.8%です。小学校73校中23校が、通学区域の子どもだけで定員に達するため、選択の対象にならず、中学校では33校中4校が補欠登録だけ募集する状況になっています。また、応募数が多数のため、抽選になった小学校が5校、中学校が15校です。一方で、定員割れで応募者が10人にも満たない小学校が出てきている状況です。こうした現状を見るだけでも、選択制の問題が浮かび上がってきます。
さらに、子どもたちはもとより、学校の教職員や保護者、地域の人たちからの意見を聞くことや、検証を目的とした会を立ち上げる必要があるのではないでしょうか。義務教育の場である小学校・中学校にとって、学校選択制がより良い教育につながるものであるのか、今一度、見極めることが重要です。見直しも含め、今後の学校選択制の方向性を改めて確認していくことを提案しました。

教育長の答弁
 江戸川区の学校選択制は、学校を何とかして良くしていかなければならないと考え始めたこと。「学校の活性化と特色づくり」が主な目的で、その他「保護者と学校の新しい関係づくり」「地域の活性化と新しい地域づくり」は願望でもある。抽選により入れない子どももあるが、90%は希望が叶っていると考える。これまで、「賛否」の意見を伺っているので、さまざまな角度から検討していきたい。

●農業振興と農地保全について
 だいじな自然であり、区民の財産でもある緑としての農地を保全することは、農家固有の問題にすることなく、区と区民が共有し、ともに対策を講じていく必要があります。そのために、具体的方策である4つの提案をしました。
 
★これから改定する「緑の基本計画」には、農地や公園など、具体的な土地の活用を
盛り込むこと。検討会には、区の生活振興部、都市開発部、土木部の横断的な庁内会議に、農業者や消費者、援農者でもある区民の参加をすすめるべき。
★農水省が金融、税制、年金などの支援を行う「認定農業者制度」を拡大すること。
★農業ボランティア育成事業をさらに拡大し、後継者難や人手不足に悩む農家への支援を行うこと。
★休耕地になっている農地(生産緑地)を活用して、農業に関心ある人たちが農業生産を実施するしくみ「ファーマーズクラブ」を拡大すること。

区の答弁は、ほぼ提案内容は実施していくというもの。