決算特別委員会総括報告

2014年10月17日 17時06分 | カテゴリー: トピックス

  本日終了しました区議会決算特別委員会で述べた総括意見は以下のとおりです。(発言は新村いく子)

決算特別委員会総括意見

                                               生活者ネットワーク 

 2013年度一般会計歳入歳出及び各特別会計の歳入歳出に対し、生活者ネットワークの総括意見を申し上げます。

 2013年度は、国が大きく打ち出した経済政策に期待がされたものの、現状、区民は、経済効果を肌で感じることができずにいます。

 江戸川区では、過去3年間で400億円の財政調整基金の取り崩しを行ってきましたが、2013年度からは、これ以上の取り崩しを避け、2年連続で前年度より減少するという厳しい予算編成を余儀なくされました。こうした中、13年度の現実は、扶助費は3億円増加し、福祉費が初めて50%を超える状況になりました。一方で、特別区税、約9億円の増加に加え、区外転出の滞納者への対策、一斉催告などの取組みで収入未済額や不能欠損額は減少、区債残高も減額となり、区の経常収支比率は前年度比4.7ポイント減少の79.8%になりました。これは、東京都総務局が先ごろ公表した、23区の経常収支比率の平均、前年度比3ポイント減の82.8%と比しても、評価できるところです。

 東京都は、今後、歳入においては、法人住民税の一部国税化や法人実効税率の引き下げの動きなどによる影響が懸念される、歳出においては扶助費の増加や老朽化した公共施設の更新などに伴う負担増は避けられないと分析していますが、これはまさに江戸川区にあてはまることです。

 本区では、健全財政の堅持のためにと、216事業の見直しを皮切りに、48事業が引き続いて見直されている状況ですが、見直す余地のある事業については、引き続き検討を重ねるという方針です。合理化に走るあまり、見直す必要のない事業まで見直すことのないよう、その一方で見直されるべき事業でありながら、見直されないものも見受けられ、今後さらに区民ニーズの把握に努めなければなりません。

 公共事業のあり方、情報公開や普遍的な子どもの育ちに関する考え方、計画段階からの区民、当事者参加のあり方などについては、見解の相違もありますが、限られた財源のなかでの収入と支出のバランスを整える予算執行ではありました。よって2013年度江戸川区一般会計歳入歳出及び各特別会計の歳入歳出決算を認定いたします。

 私たちの意見・要望につきましては、審査の過程で申し上げたとおりですが、特に意を用いていただきたい項目について申し上げますので、今後、施策に反映されますよう要望いたします。 

 まず、情報公開について申し上げます。

 区民との協働を進めるためには、開かれた行政であることが重要です。庁議に関して、区の規定には、「区行政の基本方針、重要施策を審議し、業務の総合調整を行う」とあります。何をどのように議論し、どう決定したかは市民生活に大きな影響を及ぼすものであり、庁議の公開は今や行政の開かれ度の基準になっています。議題を知るだけでも、区民は今の区政の課題を知ることができるのです。まずは議題を公表することから始めるなど、公開に向けた検討を求めます。情報公開の徹底は、お金と時間のかからない行政改革の重要な道具ととらえるべきです。

 また、区民への説明会や懇談会などの記録文書は、肝心の区の説明部分が省略されている場合があります。行政が行政の仕事として行ったことは説明部分も含めきちんと記録化し、公開・公表すべきです。記録文書作成のための録音物も、行政文書であり、この認識・対応については、区として統一するよう改善を求めます。 

 これに関連して、区の説明責任という観点から、都市計画事業について、2点要望します。区画整理事業などにおいては、地権者らが移転補償などの説明を受けることは、ほとんどの方にとって人生で初めての経験になると思われます。一時的に多額の所得を得ることに関連しての法に基づく特別措置や留意点などについては、行政の説明がすべてと言っても過言ではありません。所管として、説明会では丁寧な説明を行うことに加え、税理士など専門家への相談へつなぐなどの対応も求めるものです。

 また、都市計画道路事業では、補助288号線の事業認可がなされましたが、都市計画決定から6年が経ち、当時の住民説明を聞いていない方々も多い現状があります。事業が動き出すこのタイミングで、スーパー堤防と一体でなされる予定の本事業について、広く権利者や区民に向けての、区や国主催の全体説明会を開くことを強く要望します。 

 次に、循環型社会への取り組みについて申し上げます。

 可燃ごみの量を減らすためには、生ごみ削減を進めることが有効ですが、なかなか広がりを見せないなか、生ごみを持ち込んだ住民に、そのたい肥を利用して、障がい者施設で育てた花をプレゼントする、といった工夫で、生ごみ削減につなげた効果的な事例を紹介しました。こうした取り組みを本区でも実施することを求めるものです。また、古布回収についても、作業所でフエルト化し、それを活用して人工土壌を作成し、屋上緑化に使用するなどの取り組みを要望します。こうしたことは環境面だけでなく、障がい者優先調達の拡大にもつながります。各所管課が連携し、取り組むことを要望します。

 今後、ペットボトルの店頭回収廃止について、区民に周知していくときには、拡大生産者責任についてもわかりやすく説明するいい機会ととらえ、住民からの機運をも高めるようにしていただくことを要望します。 

 子宮頸がん予防ワクチンについて申し上げます。

 厚生労働省が、重篤な副反応について追跡調査をする方針を打ち出しました。区においても、自治体の責任として、接種者に対し、中学校を通しての副反応の調査アンケートをすることを要望します。定期接種化についてはいったん白紙に戻すべきと考えますが、現在中断されている積極的接種勧奨については、少なくとも国の追跡調査の結果が出るまでは、自治体として、引き続き控えるべきであることを申し上げます。 

 最後にすくすくスクールについて申し上げます。

 学童登録児童の補食がなくなってから、サポートセンターが行うイベントについても、食べものは一切認めないといった対応が強まっていることを懸念するものです。補食廃止の決定の過程では、子どもも保護者も地域のサポーターも置き去りでした。子どもの育ちを応援する地域の方々の活動を委縮させかねない現状は、改善の必要があり、イベントや一日保育でのおやつなどは認めるべきです。国が手本としてきたすくすくスクールです。福祉的要素を含み、生活の場を謳う、国の「放課後児童健全育成事業」の役割を果たす「すくすくスクール」として大事に育てていきたいものです。そのためにも、学童登録児童の補食については、再考を強く求めるものです。 

 以上述べてまいりましたが、最後に申し上げます。

 区長は、以前本会議で、行政の責務はその時代の社会構造や区民ニーズ、または生活様式の変化を的確に捉え、施策に反映させることだとおっしゃいました。区民ニーズ、生活様式の変化を的確にとらえるためには、情報公開、積極的な公表は、その前提となるものであり、これにより区民の行政への関心も高まり、相乗効果を生み出すものです。情報公開と住民参加は一対のものです。区民参加で課題解決に向けて区民との協働を進めるためにも、より開かれた江戸川区であるべきと申し上げ、生活者ネットワークの総括意見といたします。