生活者ネットワークは橋下発言に抗議します~17日、新宿駅西口にて街頭アピール活動実施

 日本維新の会共同代表であり、大阪市長の橋下徹氏の言動には、これまでも少なからず違和感を覚えていたところですが、 「従軍慰安婦は必要」「米軍は風俗を活用すべき」などの今回の一連の発言は、著しい歴史認識の欠如と人権感覚の欠如を改めて露呈しました。自らの発言を正当化しようと躍起になる姿は、哀れにさえ映ります。

 「銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で、命をかけて走っていくときに、どこかで休息をさせてあげようと思ったら、従軍慰安婦制度は必要なのは誰でもわかる」といった発言は、戦争を容認した上でのもの。もはや過去の史実を消すことはできませんが、その反省に立った上で、戦争にならなければ、女性も男性も人権を侵されず、極限の心身の痛み、恐怖を味わうことはない、という考えに立つべきです。 

 橋下市長は昨年8月には「慰安婦強制連行」の事実を否定しており、戦時中に数々の人権侵害と性暴力を受けた元従軍慰安婦の方々に、さらに苦しい思いを負わせたことになります。

 当然のことながら、内外からの厳しい批判にさらされ、「不適切だった」「性に対する考え方が甘かった」「国際感覚が欠如していた」など、ようやく一部反省の弁を述べたものの、ここまでことが大きくならなければ自らの非に気付かないとは、何という愚かさでしょうか。その判断能力はすっかり麻痺しています。米軍海兵隊司令官に「風俗業の活用」を進言した際、先方が「凍りついたようになっていた」と述べていましたが、それは、発言内容の不快さと同時に、このようなことを得意げに語る、曲がりなりにもリーダーの立場にある人の、その感覚に凍りついたと言えるでしょう。

 生活者ネットワークは、誤った認識のもと、男女の別を問わず人権を踏みにじりながら、発言を撤回しようとしない橋下大阪市長に抗議し、17日(金)午後4時から5時、新宿駅西口にて街頭抗議アピールを行います。