防災バスツアーレポート

防災バスツアーで区内めぐり

写真上から
「超高層の屋上から観る小松川防災拠点」
「荒川ロックゲート」
「葛西消防署で話を聞く稲宮議員」

   江戸川ネット企画の防災連続学習会の2回目、「防災バスツアー」を2月8日に実施しました。東京・生活者ネットワークの山口文江都議も参加し、区内の防災関連施設を一日視察して回りました。まず最初に行ったのは、小松川の超高層マンション「セーラ小松川10号棟」(33階建て)の屋上。そこからは小松川防災拠点が一望できます。防災拠点として再開発された小松川地域には大きな中央広場があり、応急給水施設や応急仮設トイレの設置場所が整備され、貯水槽、備蓄倉庫などが配置されているのが分かります。続いて備蓄倉庫に移動し中を見せてもらいました。所せましと毛布ややかん、テント、簡易式トイレやマンホール対応型トイレなどが詰まっていました。保管期限がもうすぐ来る「乾パン」をちゃっかりいただいて、次の場所へ移動。荒川と旧中川をつなぐ閘門「荒川ロックゲート」は完成したばかりの施設です。一日に10艘から20艘ほどがこの閘門を利用しているとのこと。荒川と旧中川は水位が違い、これまで船の行き来はできませんでした。しかし、災害時には陸路が被害を受け、物資の運搬を車両だけに頼れないことが阪神淡路大震災のときに判明しました。そこで、水路がまだ生きている関東の東の地域は、船を利用することの有用性が考慮され整備されました。風力発電やハイブリットの太陽光発電なども設置されていました。午後には葛西消防署で災害時の消防署としての対応や日ごろの準備などの説明を受け、普段はお目にかかれない装備なども見せていただきました。
   通常時には入れない施設を見学することができ、非常に勉強になり、かつ頼もしい設備に触れたわけですが、行政や関係機関が災害発生後に復旧に動くには時間がかかります。やはり、災害発生時にいかに自分の身を守るかが大切であり、最低3日分の食料や飲料の備蓄は欠かせないものと痛感しました。
   当日の参加者はご高齢の方もたくさんおられ、移動の多いバスツアーに気を使いましたが、みなさん元気にあちこちの施設を観て回りました。一日中、気温は低いものの風が穏やかで、お日様の暖かさがうれしい視察日よりでした。